事例:東芝 Windows 7 のノートパソコンが起動しない不具合。
まいど!なかがみです。
大阪市旭区での直接受注業務。香川さま(天地守教団 教主代理)よりご依頼頂きました。教団で必要な重要書類(部外秘含む)が保存されているパソコンが起動しなくなり、助けて欲しいという内容です。
作業対象
東芝 ノートパソコン dynabook EX/47EBKT [PAEX471ESTBT]
東芝 タブレットパソコン PS50
プリンター Canon MG3130 Wi-Fi 接続対応
ルーター Y!mobile 303HW
症状確認・原因調査
電源をONにすると、黒い画面に Windows のマークが出てきて「起動しています」というところまではスムーズに進み、問題ありません。その後、ようこそ、という画面まで出るのに30分、デスクトップが不完全ながら表示されるまでに、さらに30分かかるという異常な状態。デスクトップが表示されても、まともに操作ができません。ちなみに、通常であれば、数分でデスクトップ画面まで表示が完了します。
購入から3年ほど経った頃で、HDD(ハードディスク:データの保存場所)の機械故障を疑いました。
内蔵HDDを取り出しでデータ救出を最優先
機械故障となると、長時間HDDを使い続けるほどダメージが大きくなり、データの救出確率が低下します。そのため、保存データの保護を優先することにしました。ノートパソコンの電源OFF、完全放電後、すぐにHDDをノートパソコンから取り出作業を行いました。
データの取り出し道具には、下記のような変換アダプターが使えます。単体でHDDどうしのクローン(複製)ができるタイプもあります。
USB 3.0対応SATAアダプターを使用し、取り出したHDDを持参した私の作業用ノートPCへ接続。重要なデータをコピーして保存します。そこから、お客さま所有のUSBメモリーとSDへデータをバックアップ。この時、HDDから直接お客さまのメモリーへデータをコピーしてもよかったのですが、電源を投入したHDDが5~10分程度しかデータの読み書きができない状態だったのです。そのため、読み書き速度が遅いUSBメモリーなどは使わず、ひとまず速度の早い私のPCへデータをコピー、そこから確実にお客さまのメモリーへ移しました。
データ救出の終わったHDDを、ノートパソコンへ戻します。
ノートパソコンの初期化と結果
データを保護し、HDDを元に戻し終えたところで、ノートパソコンの初期化を試します。パソコンに内蔵のリカバリーツールを使い、パーティションの再作成から、Windows、ソフトなどの復元を一から行います。Windows がインストール完了になったところで、エラーが発生。再起動がかかり、プリインストールソフトウェア(メーカーによりあらかじめ導入されるソフト群)の設定が進みかけたところで、診断時に見たような動作遅延が始まります。
1時間様子を見ても全く進まなくなったため、おそらく原因がソフトウェアになく、ハードウェア(HDD)にあると最終判断。参考までに、メーカーのパソコンでHDD交換に出すと、5万円ほど(から)費用がかかるそうです。お客さまに説明を行い、新しいパソコンを後日ご購入されることになりました。
移したデータの取り扱い方まできっちり指導
取り出し、各種メモリーに保存したデータは、お客さま所有のタブレットパソコンへ保存しました。実は、そのデータを印刷して渡す期限が2日後と迫っていたため、確実に渡せるよう、その場でプリンター印刷までできることを、操作指導を行いながら、一緒に確認しました。
無事渡せる形としてプリントアウトされ、ようやくお客さまも私も安心することができました。
症状の解決だけがお仕事ではありません
システムの起動不良、特にHDDの故障への対応は、長時間かつ労力がかかります。診断、分解、データのバックアップ、初期化、可能であればデータの書き戻しなど。通常、他の多くの業者さんですと、データの書き戻しまでで終えるところが多いと思います。というのも、データの書き戻しまでの時点で料金が数万円になる事が多く、戻したデータの使い方を教えて欲しい、となると、ただでさえ高く付いている作業料金に、さらに上乗せとなるため、お客さまも頼みづらくなるのです。
お客さまにとっては、作業後にガラッと変わってしまった環境であっても、今までのように、大事なデータを、作り、編集し、印刷するなど、滞り無く使えるようになることがゴールです。私は常に、ただ直して終わり、ではなく、あくまでお客さまの最終目的が何なのか、ということを考え、丁寧に聞き出し、確実にお客さまの思うゴールまでご案内できるよう、根気強く全力で作業を行います。
今回も、長時間にわたってお客さまにお付き合い頂きましたが、終わったあとは、お互い本当によかったという表情で終えることができました。この瞬間の喜ばしさや達成感が、私の仕事の一番の原動力かもしれません。
どんなに面倒そうなことでも、遠慮なくご相談下さい。とことんお付き合いさせて頂きます。
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