事例:デスクトップアイコン全てがペイントに変わってしまった。
まいど!なかがみです。今回の事例は、大阪市北区のお客さんです。ノートパソコンを2台お持ちですが、うち1台のデスクトップのアイコンが、全てペイントに変わってしまって、他のソフトが何も開けなくなった、という症状。
2台のパソコンで同じソフトを使いたかった…果ての悲劇。
今回の症状に陥った経緯は以下の通りでした。
- 使っていたパソコンがウイルスに侵されて使い物にならなくなり、新しいパソコンを用意。
- 古いパソコンで使っていた葉書作成ソフトを、新しいパソコンに移行しようと思った。
- 古いパソコンから、USBメモリーにソフトのショートカットアイコンを保存し、新しいパソコンにコピー。
- 新しいパソコンでソフトのショートカットアイコンを開こうとすると、開けない。
- 開こうと試行錯誤しているうち、誤ってペイントで開いてしまった。
- デスクトップにある各種ソフトのショートカットアイコン全てが、ペイントに関連付けられ、何もできない状態になった。
ショートカットアイコンと、そのソフトの本体ファイルは、別の場所にあります。
今回のトラブルは、少しパソコンに詳しくなければ必ず引っかかっります。初心者時代の私も経験があります。
通常、CDやダウンロードしたファイルからパソコンにインストールしたソフトは、ソフトの実行ファイル本体をデスクトップではなく特定の場所に保存します。「Program Files」というやや深い場所にあるフォルダに、ソフトやメーカーごとにフォルダ分けされ、保存されます。
パソコンの深い場所に本体ファイルがあると、普段使う時に不便なため、デスクトップという利用者に一番近い場所に近道機能としてショートカットアイコンが作られます。同じ理由で、スタートメニューの「すべてのプログラム」にも、ショートカットアイコンが作成されることが多いです。
ショートカットアイコンの設定不具合を修復。
以下の手順で、誤ってペイントに関連付けされてしまったショートカットアイコンの設定を修復しました。※ご自身での作業は、自己責任でお願いします。
- regedit(レジストリエディタ)を開く。
- キー「HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\FileExts\.lnk\UserCoice」削除。
- ログオフ、再ログオン。
ショートカットアイコンのファイルの拡張子は「.lnk」というものです。これが誤ってペイントのソフトで開く設定になってしまっているので、その設定情報を削除。そうすることで、本来開かれるべきソフトで開けるように戻りました。
古いパソコンから新しいパソコンへソフトを移行したいなら。
今回のように、ソフトを古いパソコンから新しいパソコンに、USBメモリーや外付けHDDなどにコピーして移す、という事は基本的にやってはいけません。理由は大きく2つあります。
- 1本のソフトにつき、1台のパソコンにのみインストールできるというライセンス(利用許諾、約束)になっているソフトが多く、違反利用にあたるため。ただし、最近のセキュリティソフトなどのように、ソフト1本につき複数台にインストールできるライセンス形態もあるので、その場合は例外です。
- たとえ複数台にインストールできるソフトでも、元のCDやインストール用ファイルからパソコンにインストールする必要があります。ソフトを正常に動作させるには、ソフトの実行ファイル本体の他にも、レジストリという、ソフトを正常に動作させるための設定データの書き込みが必要になります。ソフト本体やショートカットアイコンをコピーするだけでは、ソフトの動作に必要なパーツがそろわず、正常に動いてくれません。
ですので、まずは古いパソコンからソフトを削除 = アンインストールした後に、CDやダウンロードしたファイルから、新しいパソコンに新規でインストールを行いましょう。ちなみに、インターネットから簡単に取得利用できるフリーウェアの場合はまた勝手が違いますので、ここでは市販のパッケージソフトのお話に限ります。
ちなみに今回のパソコン、明らかにあやしい、何か他のソフトと抱き合わせで意図せずインストールされてしまったと思われる海外製ソフトがたくさん見つかったので、お客さんに確認のうえですべて削除しました。インターネットで最初に開くホームページも強制変更されていたため、ご希望されたサイトに戻させて頂きました。もちろん追加料金は頂きません。
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